野球少年が身長アップを目指すためにはアップする方法と、成長を妨げる習慣を防ぐ方法の両方が必要です。成長期の真っ只中なのですから、自然な成長を促すことが最大のポイントとなるわけです。
身長が伸びるかどうかは骨端線という組織が深く関わっているといわれています。成長期にはレントゲンでもこの組織を確認することができるのですが、この線が消えると成長が止まってしまうのです。簡単に言ってしまえばこの組織が活発に活動して骨が作られている間には成長し続ける余地があるということです。
ですから身長アップのポイントはこの骨端線をいかに活発に活動させるか、あるいは活動を阻害する要素を防ぐかにあります。前者ではやはり食生活が最大の鍵で、骨の原料となるたんぱく質やカルシウムはもちろん、たんぱく質の合成を促す亜鉛や成長ホルモンの分泌を促すアルギニンといった成分もできるだけ補っていくことが大事です。
食生活の充実が大前提となりますが、加えて運動を終えた後にプロテインなどでたんぱく質を補うほか、十分な量を補うのが難しいとされる亜鉛をサプリメントで摂取するといった対策も有効です。
休息と睡眠の重要性
それから成長ホルモンを促すための対策。アルギニンの摂取でも触れましたが、成長ホルモンを増やすことが体の組織の活動を活発化させる最大の鍵となります。そのためにはもっともホルモン分泌が多くなる睡眠の充実が不可欠です。
夜更かしなど中高生は睡眠環境が乱れがちなだけに規則正しい睡眠環境を心がけるようにしましょう。ここは、案外見逃され取りますがとても大事なところで、高校野球をしている選手の大部分は睡眠不足だと思われます。
一方、骨端線の活動を阻害しない対策も大事です。1番気をつけたいのがウエイトトレーニング。適度に筋肉を強化するトレーニングは成長ホルモンの分泌を促す効果がありますが、バーベルなどで過度な負荷をかけるトレーニングだと骨と関節に負担がかかりすぎてしまい、骨端線が傷ついてしまうこともあります。また細かな点では猫背など日ごろの姿勢にも気をつけましょう。膝への負担で成長が妨げられてしまう恐れがあります。
こうしたポイントを踏まえつつ日々の生活の中で野球少年の身長アップを目指していきましょう。周囲の大人の理解も大事です。